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コラム【美脚による健康】 第4回 イスの座り方

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13Oct

●デスクワークの方は是非お読みください

デスクワークの方はかなりの時間を座って過ごすことになると思います。
ほとんどの方は、頭ではたぶん良くないとわかっていても
とりあえず身体にとって楽な座り方をしてしまうでしょう。
その座り方が本当にいいのか悪いのか
どんな影響があるのかを掘り下げていきます。

●脚を組む座り方は悪い?

整体やマッサージに行くと骨盤の模型を見せながら、よく言われるであろう言葉
「脚を組むと骨盤のバランスが崩れます」
「脚を組まないようにしましょう」
「脚を組む時は片側ばかりにならない様、交互に組みましょう」
どれも間違ってはいないけど、100%正解でもないといえます。
組む・組まないの問題以前に、まず脚を組んでいるときはどういう状態なのか
なぜ組みたくなるのかを理解することが必要です。

「脚を組むと骨盤のバランスが崩れます」

そもそも骨盤のバランスという言い方がアバウトですが、
整体では仙腸関節(骨盤の背骨から繋がっている中央の骨と左右の骨それぞれの間)
を指すことが多いと思われます。

骨盤ここは一応、関節ですが
靭帯での補強が強く
普通は1,2ミリしか動きません。
女性ではこの関節がゆるい方も
多く見られますが、
それでも数ミリの動きです。
他のもっと大きな負荷が
長期にわたって掛かることで
バランスの悪化を起こしていることが多く
脚を多少組んだくらいで「直接的には大きく崩れるものではない」個所といえます。

「脚を組まないようにしましょう」

脚を組んでいる状態というのは、筋肉を診ると上にしている脚の
内モモの筋肉と腹筋を休ませている姿位になります。
腹筋は背筋に比べて瞬発力がありますが、
持続力が無いためずっと緊張させている事は難しいので
休ませることが絶対に必要になってきます。
腹筋を休ませるひとつの手段としては場合によっては「有り」でしょう。
ただ、この2か所の筋肉は特に女性にとって
バランス的に弱い方が多い個所でもあるので
組んで休ませるとラクですが、組んでいる状態が長いと
脚の筋肉バランスやお腹の前後の筋肉のバランスを更に悪化させてしまいます。
また、股関節の動きとして脚の付け根が外上方に向くため
位置的に大変不安定な状態になります。
脱臼歴がある方や股関節の収まりが悪い方はあまり行わない方がいいでしょう。

da-318033「脚を組む時は片側ばかりにならない様、交互に組みましょう」

まず、人間は生理的に同じ姿勢を維持できません。
寝ているときに寝返りが必要なように
座っているときも「座りなおし」が必要になります。
組みかえることでお尻の圧迫を軽減して骨盤周りの負荷を変えて
血流を良くしてあげるのは脚を組んで座る場合必ず行ってください。
左右組みやすい方があるのは、骨盤自体のバランス悪化以外にも
腰から上のバランスの不均衡によってお尻への体重の掛かり方が違うため
偏りが起こることも考えられます。
モニター位置やイスの位置などの関係で上半身が正面に向けない方などは
特に偏りがないよう気をつけなければいけません。

●それ以外の座り方は?

次は脚を組む以外でよく見られる座り方を検証していきます。

◆脚を閉じて座る
女性によくみられる内モモと膝をくっ付けて、スネと足を開く「内また座り」だと
モモの正面側の筋肉を主に使ってしまい
相対的に内モモの筋肉が弱くなってしまいます。
また膝とスネの間でねじれが入るので、膝への負担が特に大きくなります。
スネとふくらはぎの筋肉への負荷も変わるので見た目も悪くなるかもしれません。
O脚や膝痛を誘発しやすい座り方といえるでしょう。
カカトを付けて脚を閉じて座る。
これだけでも主に内モモの筋肉を働かせて鍛えることができます。

◆猫背
まず、一般的にイスに座っている状態というのは
立っている状態に比べて骨盤が後ろへ傾きます。
骨盤が後ろへ傾くと、その上の背骨のS字カーブが小さくなり
下へ掛かる負荷が大きくなります。
よって立ちに比べて楽にみえても長時間座っていれば
肩こりも腰痛も起こることになります。
猫背の方で多くみられるのが「仙骨座り」です。
坐骨(両側のお尻の真ん中あたりに突き出している骨)で座れず
背中を丸めて仙骨(骨盤の中央の骨)で座ってしまいより骨盤を後ろへ傾かせる事で
背骨のカーブを崩している状態になります。
お尻や腰が楽な気がするのでこのような座り方をしますが
腰痛を悪化させやすい姿勢です。

IMG_0166坐骨で座れないのは、もともと骨盤が後ろに傾いている要素が強い
モモの後ろ側の筋肉が硬いなど股関節が原因の場合が多いかもしれません。
股関節の動きが良くなるように改善できれば、坐骨でも座れるようになります。
また、座面(イスの高さ)を少し高めにして
股関節の角度(身体と脚の角度)を90度より大きくすると
骨盤の角度も立ち状態に近づけることができるので背骨のカーブが作れます。
背もたれのあるイスを使っている場合は深めに掛ける(お尻と腰を背もたれにつける。
浅く掛けて腰を浮かせて背中とお尻で座るのはNG)
ことでも角度を大きくすることができますが
机から遠くなって背中が丸まってしまっては元も子もないので、机に近づくか
少し浅めに掛けて腰と背もたれの間に
何かかませる(クッションやバックハガー等)必要があります。

股関節◆背すじを伸ばして座る
正しい座り方としてよく使われますが、これも少し言葉が足りません。
立っている状態でも言えることですが、背すじを伸ばしていても
腹筋を使わず背筋だけで支えるようなお腹を突き出した姿勢だと
腰の骨のカーブを強めることになり腰への負担が大きくなります。
背中を伸ばしてお腹も引っ込める座り方ができて初めて正しい座り方といえます。
もちろん長時間持続はムリなので、腹筋を休ませる必要があります。

●まとめ
・脚を組むのは一応アリ
・脚を組むときは組み替えもすること
・長時間座るときは座りなおしをすること
・内またで座らないこと
・坐骨で座れるようにする
・背もたれを使うときは深く座る
・たまには腹筋に休憩を与えてあげる

2010/10/13
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